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骨粗しょう症

※ご注意

記載内容については、一般的に、ご参考にしていただきたい情報でございます。お客様毎に体質、原因や症状は異なります。詳しくは、かかりつけの医師にご相談されることをお勧めいたします。

 

骨の構造

1.骨とは

骨のしくみ

骨は骨格をつくり身体の形を整え内臓を保護し、体重を支えて正常な姿勢を保たせれために重要な働きをしています。その主成分は、カルシウム(Ca)化合物、無機質(ミネラル)、骨コラーゲンと水分です。これらの成分が一つでも減少すると、骨は構造を維持できなくなります。骨塩量(骨中のCa量)はホルモンとも関係して、女性ホルモンや上皮小体ホルモン、カルシトニン(甲状腺から分泌されるホルモンの一種)などは、骨量の調節や血漿Ca濃度の調節に作用します。またスポーツなどによる運動を行うと、骨塩量は自然増加します。

b)骨量を調節するホルモン

骨の生成や骨Ca量の調節に関与するホルモンには、上皮小体ホルモン(パラトルモン)、カルシトニン、卵胞ホルモンなどがあります。

ホルモン 解    説
上皮小体ホルモン 副甲状腺に存在する上皮小体は、カルシウム(Ca)とリン(P)の代謝を司る上皮小体ホルモンを分泌しています。このホルモンは、血漿Ca濃度を上昇させて破骨細胞の活性化と骨芽細胞の活性低下により、骨吸収(骨Ca溶出)を促進します。
カルシトニン 甲状腺のある種の細胞から分泌される物質で、血漿Ca濃度を低下させて、骨中へのCa転移を促進し、骨形成を起こします。この物質が盛んに分泌されると、骨芽細胞が活動的に働きます。
卵胞ホルモン 女性性器の卵胞から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)は、直接骨へのCa沈着を促して、骨の発育も促進させます。このエストロゲンの構造上の骨格に、非常に似た骨格をもつのがイソフラボン骨格で、大豆などのポリフェノールとして見出された成分です。

2.コラーゲンのはたらき

a)コラーゲンとは

コラーゲンとは線維性のタンパク質で、身体や臓器の支持組織、結合組織の成分として糊のような働きがあります。コラーゲンを変性・抽出したものをゼラチン(膠=にかわ)といい、コラーゲンの変質による病気を「膠原病」と呼んでいます。

b)コラーゲンの種類

コラーゲンの型の種類は20種類以上あります。代表的な5種類を記載します。

分 類 解    説
1型 骨・腱・皮膚などの主成分で、太くてはっきりした構造をもつもの。
2型 軟骨、眼の硝子体など、1型に比べて線維は細く、はっきりしていない構造をもつ。
3型 血管壁、皮膚などに分布して、1型と共存して線維をつくる。
4型 腎臓糸球体の基底膜、レンズのカプセルなど、膜状構造をもつもの。
5型 広く組織に微量に分布して、1型と共存して線維をつくる。

c)骨コラーゲンのはたらき

骨が合成されてゆく前には、破骨細胞が古くなった骨細胞やコラーゲンなどを破壊し、その残骸を免疫細胞であるマクロファージが食して排除してゆきます。破骨細胞が一定の働きが終わると、アポドーシス(自殺)やマクロファージの食作用を受けて消失し、その直後に骨芽細胞が骨細胞へと成長して骨形成を始めます。
骨細胞はコラーゲンを基質として周囲の細胞と骨組織をつくり、Caなどの各種ミネラルや糖タンパク(プロテオグリカン)、水分を結合させて骨形成を行います。プロテオグリカンにはコンドロイチン硫酸、グルコサミン、ヒアルロン酸、ヘパリンなどがあり、これらは軟骨成分、皮膚、エラスチン(皮膚を支持する組織)、水晶体などの構成成分として身体中に存在します。

3.骨軟化症とは

a)骨組織とは

骨の新生の際に活動を始める細胞を、骨芽細胞と呼んでいます。骨格中の小腔に存在する骨細胞がお互いに突起を伸ばしあって結合し骨基質をつくって、自らをその硬い基質の中に閉じ込められることによって、骨を形成してゆきます。

b)軟骨とは

軟骨は、軟骨細胞とこれを取り囲む基質からなる弾力性に富んだ骨で、骨端の摩擦を防ぐ作用があります。この軟骨の磨耗・退化が、骨の異常を促進します。

c)骨軟化症

骨端の軟骨が減り始めた時に起こる疾患で、その時期になると骨が変形しやすくなります。妊婦や授乳による母体のCa量の過剰消失による妊婦骨軟化症、摂取Ca不足による飢餓性骨軟化症、胃腸障害によるものなどがあります。特徴としては、腰部から下肢にかけて疼痛が起こり、筋力の低下を伴って歩行障害を起こします。

 

骨粗しょう症

1.分類と原因

分 類 疾患名 解    説
1型 閉経後骨粗しょう症 閉経後(骨吸収抑制作用のある女性ホルモンの減少)、骨代謝(分解)亢進など。
2型 老人性骨粗しょう症 加齢によるカルシウム(Ca)・ビタミンDの不足、骨代謝(再生)低下など。

2.症状と診断方法

a)症状

腰背部痛、骨折、身長短縮など。

診断方法

整形外科などの医師にご相談ください。

c)主な関連疾患

疾患名 解    説
腰痛症・坐骨神経痛 骨粗しょう症などが原因で、腰骨や坐骨が脆くなり、神経を圧迫して痛みを発する病気です。女性ホルモンが関与する、婦人科系の疾患でもみられます。
骨髄炎 海綿骨(骨髄)内部にウイルスや細菌が増殖し、骨が腐ってしまう病気です。風邪や外部外傷などでウイルスや細菌が血液中に侵入し、骨髄に病巣をつくり発症させます。
骨折 外傷性骨折のほかに、骨そのものが脆いために起こる骨折、小さな力が繰り返し加わることによる疲労骨折などがあります。

 

予防と養生法

1.注意したい栄養成分・食品

栄養成分・食品 解    説
カルシウム(Ca)
マグネシウム(Mg)
日本人には、絶対的にCa量が不足していると言われています。それはCaを多く含む土壌ではないために、地上に生息する植物やそれを食する動物食品中に含有されにくいことになります。さらに飼料にはリン(P)を加えるため、よりCaを含みにくくなります。魚介類などを、なるべく摂るようにしましょう。
マグネシウムは、カルシウムが骨や歯に沈着させやすくするミネラルです。(理想比 Ca:Mg=2:1)
タンパク質
コラーゲン
ビタミンD
魚にはCa補給食品としても適していますが、鱗にはコラーゲン、肝にはビタミンD、魚肉部分にはタンパク質が適度に含まれ、骨粗しょう症の人には毎日でも食していただきたい食べ物です。できるだけ切り身ではなく、全部分を食せるように工夫してください。
食物繊維
リンは控えめに
食物繊維やミネラルの一種であるリンを過剰に摂取すると、腸管からのCa吸収量を抑制して血中Ca量を減少させ、骨への供給を阻害するほか、血中Ca濃度を維持しようとするために骨からCaを溶出させてしまいます。リンを多く含む食品として、かまぼこなどの練り製品、インスタント食品、炭酸飲料などがあります。
塩分
糖分
過剰なタンパク質
腸管や細胞膜において、塩分(Naイオン)が腸管壁や細胞膜を通過する時に、Caは逆に外側へ排泄されてしまいます。 また過剰な糖分は、Ca代謝を悪化させて、骨合成を阻害します。過剰なタンパク質摂取は、尿中へのCa排泄を促進します。
牛乳・乳酸菌 牛乳や乳製品にはCaが豊富に含まれ、食品としての補給には適しています。またヨーグルトなどの乳酸菌製剤は、タンパク質と結合していてCaの吸収をより促進します。これらは腸内の乳酸菌により促進されますので、腸内善玉細菌を増やしておくことも必要です。

2.養生法

養生法 解    説
運動 軽い運動やストレッチング(全身の筋肉を伸び縮みさせる柔軟体操)など、筋肉をつくると同時に、骨の合成を活性化して、骨の強化に繋がります。毎日少しづつで結構ですので、続けてみてください。また事務仕事などで、姿勢をあまり動かさない状態が続くと、疲労感を感じてきた箇所から骨は脆くなってゆきます。
ストレス 過剰のストレスや刺激が加わると、細胞内にCaが取り込まれて、血中Ca濃度が著しく低下します。 そのためにイライラ感がさらに促進されます。この状況を打開するために、骨のCaを血中に放出して、ストレス症状を改善しようとするために、骨密度の低下に繋がります。
肥満
高脂血症
糖尿病
肥満(体脂肪が異常に蓄積した状態)では、骨を圧迫して骨の成長を阻害するほか、Ca食品の摂取不足、Ca代謝を阻害する糖質や脂質の過剰摂取になっています。肥満や糖尿病、高脂血症などにならないように注意が必要です。
嗜好品 過剰のアルコール摂取は、骨粗しょう症の促進因子として知られています。アルコールによるCaとの代謝が促進されて、骨合成に必要なCaの量を減少させてしまいます。また血中Ca濃度がアルコールによって薄められるために、骨Caを溶かしだしてしまいます。
歯を清潔に 歯が脆くなると、生体は骨合成に必要なCaを、歯の維持に優先しようとします。また歯が健康な状態にあると顎の運動を強力にして、骨合成を誘引します。歯を清潔に保つことは、骨の健康の第一歩です。

3.治療法

a)食事療法

上記参照。

b)運動療法

激しい運動は控えてください。

c)薬物治療

詳しくは、かかりつけ医師又は薬剤師へご相談ください。