HIS健康情報.com(神経疾患編)

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※ご注意

記載内容については、一般的に、ご参考にしていただきたい情報でございます。お客様毎に体質、原因や症状は異なります。詳しくは、かかりつけの医師にご相談されることをお勧めいたします。

 

中枢神経

1.中枢神経とは

a)しくみ

私たちに生命活動や言動は、「中枢神経系」と呼ばれる司令塔から送られる命令によって営まれます。
中枢神経系とは脳と脊髄をあわせた組織で、無数のニューロン(種々の情報を伝達しあう神経細胞)からできています。この中枢神経系は意志、運動、情緒などのまとめ役として、自律神経の機能を調節したり、外部からの刺激に対する反射を決めるなど、生命活動に欠かせない器官です。特に大脳の働きが、認知症に関与しています。

b)大脳のはたらき

大脳の支配領域 解    説
前総合野 思考や創造、行動の意図を考える
前運動領 錐体外路系(筋肉の緊張や不随意運動の調節をする神経系)の調節
運動領 錐体路系(大脳から発する運動の意志を全身の骨格筋に伝える随意運動の経路)の調節
運動性言語中枢 言葉を発する
聴覚二次中枢 聞いて何であるかを知る
聴覚性言語中枢 言葉を聞いてその意味を知る
体性感覚領 痛み、温度、触覚などの感覚を感じる
体性感覚総合中枢 知覚(外界の対象を認識して見分ける、またその働きによって頭の中に浮かぶ情報の認識)が何であるかを知る
視覚性言語中枢 字を見てその意味を知る
視覚二次中枢 見て何であるかを知る
後総合野 知覚、理解、認識情報の調節

c)情報ネットワークを管理する「ニューロン」

脳は、それぞれの役割を担う神経細胞が集中した器官です。視覚領という神経細胞の集合体は見たものを認識し、聴覚領で聞いたことの意味を理解し、その信号を総合野で自分の思考などを加味して行動を決定して、運動性言語中枢で言葉にして表現します。これらの器官を構成する一つ一つの神経細胞を「ニューロン」と呼んでいます。
このニューロンには、樹状突起と軸索と呼ばれる長い腕状のものを持ち、周りのニューロンとの間に樹状突起と軸索の先端(終末)とを接合(接合点を「シナプス」といいます)して、情報(刺激)のやり取りを行っています。一つのニューロンが何らかの原因で機能しなくなったとき、情報は周りのニューロンの軸索を使って迂回させます。それと同時に、隣接するニューロンを飛び越して接合しあうなどの応急処置を行ったりします。一説には、ある程度の情報は周囲のニューロン同士が共有して、一つが働かなくても周囲のニューロンが働いて物事に当たっているようです。

2.脳の老化とは

a)老化の考えられている原因

脳の老化に関与すると思われている要因として、脳に対する刺激(情報)量の不足、フリーラジカルや電磁波による脳細胞の異変、ストレスなどによる神経伝達物質の異常増減、酸素の過呼吸や化学物質(生体内電子の発生過多による細胞の酸化促進)などです。特に脳に対する刺激量の不足は老年層に多く、生活のマンネリ化や興味の減退などが原因です。いろいろなことに興味や関心をもったり、自分の意見や考えをまとめて表現する、適度な運動を心がけるなど、大脳への刺激や脳への血流を高める行動を積極的にできるように、周囲の方の協力も必要であると思います。

b)「パソコン症候群」

日常生活を送るうえで、パソコンなどの電子機器が氾濫していますが、これらから発生するは電磁波が、健康を害することが指摘されています。 脳細胞の電気的な刺激伝達に影響を及ぼしていると考えられています。 いわゆる「パソコン症候群」と呼ばれるもので、長時間パソコンなどの画面を見ていると、うつ病になったり、記憶力が低下するなどの症状を発症します。ある研究では、電子機器で乱された脳波は、森林浴やアロマテラピーなどのリラクゼーションによって正常に戻されるという報告もあります。いずれにしても、脳の生理にどのように立ち向かうかが、今後のすべての病気に関係することであると思います。

 

認知症

認知症とは、記憶力や見当認識(自分や自分が置かれている状況)などの知的機能が顕著に失われ、一人では社会生活ができない状況を指します。特に老年性認知症が多く、その原因はアルツハイマー型(脳神経の破壊型)や脳血管性(脳血管障害型)などが考えられています。

a)分類と原因

分 類 解    説
アルツハイマー型
(脳神経の破壊型)
原因不明な場合が多いのですが、神経伝達物質(神経細胞同士の連絡に関わる生体化学物質)の異常、高齢者などに蓄積しやすいアミロイド(脳に沈着するタンパク質)による神経連絡活動の阻害などが考えられています。さらには活性酸素(フリーラジカル)による脳細胞の変質や老化促進、免疫細胞による攻撃などによる神経細胞や組織が損傷するなどの原因が考えられています。
脳血管性
(脳血管障害型)
高血圧、脳梗塞、高脂血症などの内因性疾患が原因で、脳血管に供給される酸素や栄養分、生体内伝達ホルモンなどの運搬障害による脳神経系調節の阻害です。この型は老年性に限らず、若年層や中年層にも当てはまり、慢性疾患、生活態度、食生活が直接反映する原因型とも言えます。

b)一般的な見分け方

項 目 アルツハイマー型 脳血管性
発症・進行性 発症時期は不明、徐々に進行 脳卒中発作がきっかけ、段階的に進行
自覚症状 早期から自分が病気であることを認識していない 認識があり記憶にないことの説明をする
人格変化 楽天的で質問に対して不明瞭な回答が多い まじめに答えようとする態度がみられる
性 差 女性に多い 男性に多い
年齢層 高年齢層(一般に70歳以上に多い) 壮年層から出現
重症度 重症になる 一部の知的能力はある

1.症状と診断方法

a)症状

神経科・精神神経などの医師にご相談ください。
一般的に、記銘力(ものを覚える能力)、記憶力(覚えたことを保持する能力)の著しい障害、見当知識障害(時間や場所、自他の区別や関係の認識)、計算力障害などの判別しやすい症状に加え、自発性低下、うつ状態、不安・不眠、幻覚、徘徊などの異常行動がみられます。特に記銘力や記憶力、うつ状態や不安神経症などが気になりだしたら、初期段階の可能性があります。

b)診断方法

神経科・精神神経などの医師にご相談ください。

c)主な関連疾患

疾患名 解    説
脳卒中 脳の動脈硬化が原因で、脳梗塞や脳内出血(くも膜下出血など)による病気です。脳梗塞は脳血栓(脳動脈が狭くなり血流量が減少した状態)や脳塞栓(心臓内にできた血栓が剥離して脳に運ばれ、脳血管を閉塞した状態)に分けられます。また脳に運ばれる栄養の不足による脳軟化症もこれに属します。脳内出血は、高血圧や高脂血症による動脈瘤の形成で脳血管が破れてしまうものです。
パーキンソン病 大脳の錐体外路系の障害を起こす病気で、何らかの原因で脳神経細胞の減少が起こり、神経伝達物質の代謝異常などが発生して、筋の硬直、運動障害、振戦(特に手指)などを起こします。
うつ病 認知症とは区別がつきにくい病気ですが、主に生活環境の悩みやストレスなどが原因であると考えられています。

 

予防と養生法

1.注意したい栄養成分・食品

栄養成分・食品 解    説
塩分・糖分・脂肪 脳血管性痴呆の原因となる高血圧の予防には、循環血液量を増やして血圧を上げる塩分や、血流を悪くするコレステロールなどの脂質や脂質蓄積に関与する糖質を制限する必要があります。また血糖値が異常に上がるとインスリンの分泌が高まって、脳細胞に過剰の糖質が供給され、脳細胞の興奮性が高まって異常行動に繋がります。
刺激物・添加物 辛味などの刺激を増す香辛料などは、粘膜の刺激作用が強く、また異常な熱の産生も繋がります。合成添加物はそれ自体異物で、無毒化するためにたくさんの栄養素とエネルギーを消費してしまいます。また脳細胞に蓄積しやすく、細胞の正常な代謝能を阻害する危険性も考えられています。これが壮年性認知症や若年層の暴走行動と関係があるのではないか、という指摘もされています。
バランスの良い栄養を 食物繊維を食事とともに摂取すると、食事中の脂質などの吸収を阻害して血中脂質の濃度を調節します。また魚介類にはEPAやDHAといった不飽和脂肪酸が多量に含まれ、血流を良くして脳細胞への栄養の供給を高める、脳細胞の細胞膜を強化して刺激からの抵抗力をつける、神経伝達物質の合成を助けるなどの働きに関与します。

2.養生法

養生法 解    説
充分な健康管理を 私たちの生命活動をつかさどる中枢神経系は、たくさんの栄養とエネルギーを必要とします。 また、神経バランスを整えるための休息なども欠かせません。身体の無理な疲労は、神経の疲弊に繋がることをご理解ください。またストレスとためないことも重要です。
慢性疾患の予防・治療 高血圧や高脂血症など循環器系の慢性疾患は、痴呆症や(細胞の)老化の最大の原因となります。病気とは単独の疾病ではなく、一つの病状が大きく発症しているようにみえているだけのことです。その裏には様々な病因となる原因が隠れていますので、精密な検査と病気の治癒は欠かすことのできない予防になると言えるでしょう。
肥満体質 あまり知られていませんが、栄養不足は脳出血が起こりやすい最大に原因となっています。良質のタンパク質、ビタミンやミネラルなどの必須栄養素をバランスよく摂りましょう。ただし糖質や脂質の過剰摂取は肥満となるばかりか、脳血栓や脳閉塞、高血圧、高脂血症を発症させる原因になってゆきます。食生活にも充分注意が必要です。特に血中脂質(コレステロールなど)が増えると、その余剰分を免疫細胞であるマクロファージが取り込もうとするために数を増やし、脳細胞の過剰アタックの引き金ともなります。
嗜好品・薬剤 飲酒は体内の異常な熱産生を高めて神経作用を乱し、また炎症を促進したりして症状の悪化をまねきます。ニコチンは神経伝達物質としての作用があり、過剰に自律神経や運動神経に供給されると、神経調節バランスを崩して運動障害や血圧上昇に繋がります。また薬剤(違法な覚醒剤や麻薬など)は、脳神経の死滅に働きます。
感染症 ウイルス性脳症という病気があります。これは感染症によって感染したウイルスなどが脳細胞を攻撃して脳の機能を低下させたり、ウイルスを撲滅させるために免疫システムが過剰に働き、同時に正常な神経細胞まで攻撃してしまう(自己免疫)などが原因とされています。リウマチなどは代表的は病気です。

3.治療法

a)食事療法

上記参照。

b)運動療法

激しい運動は控えてください。

c)薬物治療

詳しくは、かかりつけ医師又は薬剤師へご相談ください。