HIS健康情報.com(神経疾患編)

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不眠症・神経症

※ご注意

記載内容については、一般的に、ご参考にしていただきたい情報でございます。お客様毎に体質、原因や症状は異なります。詳しくは、かかりつけの医師にご相談されることをお勧めいたします。

 

睡眠をつかさどる中枢神経

1.中枢神経のしくみと作用

みなさんの生命活動や言動は、「中枢神経系」とよばれるコンピュータのような器官で命令・調節されています。
ストレスや悩みなどを受けた脳は、まず大脳にある「過去の記憶」から対処法を探し出そうとします。しかし対処法が見つからないと大脳が混乱し、下部の脳の統制が取れなくなります。その結果、間脳が興奮して情緒や性欲、ホルモン分泌が異常にはたらき、最終的には呼吸や心拍があらくなったり、吐き気や消化液分泌の異常(ストレス性胃炎・潰瘍など)につながってゆきます。

分 類 解    説
支配的
能動的






受動的
大 脳 大脳は生まれてから発達する「後天的」な脳で、視覚・聴覚・触覚などの知覚で経験したことを記憶として保存します。その記憶を利用して、精神活動や運動能力、感覚を調節します。
間 脳 「視床下部」と呼ばれる部位があり、情緒・感覚・体温・食欲・性欲・ホルモン分泌などの調節を行います。
中 脳 身体の平衡、目の運動の調節などを行います。
終 脳 身体の平衡、運動の調節を行い、筋に緊張性を与えます。
延 髄 「先天的」な行動(呼吸・心拍・血管運動・嘔吐・消化液分泌など)である、生命の基本的な活動を調節します。

2.興奮と不眠のメカニズム

a)緊張と自律神経

私たちの神経には中枢神経系の支配を受けた、もうひとつの神経「自律神経系」というものがあります。各器官の症状の変化は、この自律神経に優位さで決まります。自律神経には、交感神経と副交感神経があり、互いに干渉しあって存在します。
交感神経は興奮的(昼間の活動中に作用)に、副交感神経は鎮静的(睡眠中に作用)に働くのが一般的で、夜になると目がさえる人は逆の生活パターンになっていると考えられます。緊張が強いとき交感神経が興奮するため、心拍数は増加するなど興奮状態が続きます。反面、睡眠などリラックスしている時は、副交感神経の作用により心拍数の減少があらわれます。風邪をひいた時で熟眠すると、目覚めたときに全身に汗をかいていることがあります。これは副交感神経が働いて熟眠させたことによるもので、体力の回復が早いため早期の治癒につながります。
ただし自汗といって、少し動いただけで汗をかく、起床しているときに動かないのに汗をかくなどは、体力が著しく低下していることですので誤解しないでください。

b)「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」

睡眠中は脳が休息をとっている時間ですが、脳が完全に休止するわけではありません。数分から1〜2時間おきに活動が活発になる時と、落ち着く時が交互にあらわれます。顕著なのが眼球で、活発に運動する時間を動睡眠(レム睡眠)、逆を静睡眠(ノンレム睡眠)と呼んでいます。筋肉の緊張も関連します。目覚めたときに金縛りにあったり足が攣るときは、レム睡眠から抜けていない場合です。

※就眠と起床のバランスよい取り方

例:23時に就寝した場合:通常4〜5回レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返します。(R:REM、N:non-REM)

23時 0時 1時 3時 5時 6時
就寝 覚醒 覚醒 起床

3.脳細胞減少は免疫が関与

a)ネットワークで結ばれた脳細胞

脳の細胞は、「身体が生を受けてから死まで生まれ変わらない」と言われています。事実、脳細胞の分裂・増殖は10歳代前半までにほぼ完了します。しかし変化が緩やかであると思われてきた脳細胞も、激しい細胞の変化があることが最近の研究でわかってきました。
脳を構成する細胞も、それぞれに寿命をもっています。ひとつの細胞が劣化または死滅すると、隣り合った脳細胞が劣化死滅した細胞を飛び越えて手をつなぎ(シナプスの増殖)、情報の交換をするようになります。つまり一個の細胞が死滅しても記憶として保管された情報は、周囲の細胞の協力で取り出されるということです。これが「思い出す」という結果です。加齢になると、思い出し方や最近の情報が取り出せなくなるといった症状は、この情報を共有するシステムがうまく働かなくなった結果かも知れません。

b)免疫細胞の知られざるはたらき

ところで劣化死滅した細胞は、その場に放置されることはありません。マクロファージという免疫細胞が排除するために働きます。しかし、この作用が注目を浴びています。
マクロファージには、死滅した細胞を破壊する働きがあるのですが、免疫調節がうまくいっていないと、マクロファージの数が必要以上に増え、周囲の正常脳細胞まで攻撃してしまう結果となります。そのため組織自体の死滅につながり、その部位の機能が失われることになります。たとえば言語中枢に機能が失われると、失語や意味不明の言語となります。これが「アルツハイマー病(認知症)」や「神経症」の原因ではないかといわれています。
いままでは、免疫といえば風邪やガンの話と思っていた方が多いと思いますが、様々な関係が明らかになってきている昨今、免疫機能の調節がどれほど重要か、お解かりいただけると思います。


不眠症

大概の方が勘違いをされていますが、1〜2日眠れないから不眠症と決め付けている方がおられます。実は「不眠症」とは、何ヶ月も持続的に眠られず、そのことを悩んでいる状態をいいます。安易に睡眠薬を服用すると、かえって脳のリズムを狂わせ、長期の服用を迫られることにもなりますので十分に注意をしてください。

1.不眠症の分類

分 類 解    説
入眠障害 寝つきが悪いタイプ
床に就いても落ち着かず、眠ろうとすれば余計に目がさえてしまいます。多くは、いったん寝付いてしまえば眠られます。
熟眠障害 ぐっすり寝られないタイプ
うつ病の人に多くみられ、中途覚醒や早朝覚醒を伴います。
中途覚醒 何度も目が覚めるタイプ
高齢者に多く、夜に小便に立つなどの頻尿も関係してきます。また夕方以降に水分を取りすぎる、腰や足が冷えて小便が近い、夢によって起きてしまうなども、このタイプに属します。
早期覚醒 早朝に目が覚めて二度寝できないタイプ
躁うつ病の人に多くみられ、目が覚めた後はウトウトしかできません。
覚醒障害 目覚めの悪いタイプ
青少年に多いようですが、これは不眠症が原因ではなく、夜遅くまで起きてリズムを崩している、胃腸の弱い人が就寝前に満腹にする(消化不良)など、ほかの原因が考えられることが多いようです。

2.症状と診断方法

a)症状

上記参照。

b)診断方法

神経科、精神神経科などの医師にご相談ください。

c)主な関連疾患

疾患名 解    説
心身症 心理的な原因で身体の器官に病気を発生した場合をいいます。 たとえば、職場や家庭のストレスで胃潰瘍になるといった症例が当てはまります。
躁うつ病 原因が不明なのに、急に気分が高揚したり(躁病)、憂うつになったり(うつ病)を交互に繰り返す状態を指します。
躁病 自制心の欠如が主な症例で、我慢ができないという特徴があります。進行すると怒りっぽくなる、飲酒の量が増える、性欲が高まるなどの行動があらわれます。
うつ病 元気がなくなり、判断力や決断力の欠如などがあらわれます。 不眠症では、熟眠障害、早朝覚醒障害などがあらわれます。
アルコール依存症
薬物依存症
飲酒や薬物(睡眠薬や精神安定薬など)によって、現実の問題を一時的に解消しようとする依存症です。若年者の飲酒や、サラリーマンや主婦の薬物依存が社会問題化しています。長期に服用すると、依存性(習慣性)が高まり必要量も増え、将来的には感情障害、精神病、認知症などの原因につながってゆきます。
摂食障害 精神的な刺激により食欲が増したり(過食症)、減退したり(拒食症)する病気です。主に女性に多くみられ、社会的ストレスや恋愛問題、ダイエット思考などの原因が考えられます。

神経症

心理的な要因(ストレスなど)で精神や身体に異常を感じるもので、実際には身体の各器官の異常は認められないのが一般的です。「検査値は正常だが...」という方は、一種の神経症かもしれません。

1.主な分類

分 類 解    説
不安神経症 突然に強い不安を感じるのが特徴で、急に息苦しくなったり、めまいを生じたり、一時的な激しい症状にみまわれます。
ヒステリー 心理的な葛藤や、自分の意のままにならないことへの激しい不満などが原因で、無意識にあらわれる表情の変化、多重人格などがみられます。
心気神経症 思い込みが強く、些細なことでも重症であると考えてしまうような神経症です。急に脈拍が高まったり、冷汗、胃痛、神経性下痢などの症状が出やすい人が多いようです。

2.症状と診断方法

a)症状

神経科、精神神経科などの医師にご相談ください。

b)診断方法

神経科、精神神経科などの医師にご相談ください。

c)主な関連疾患

上記参照。

 

予防と養生法

1.注意したい栄養成分・食品

栄養成分・食品 解    説
バランスの良い栄養を 精神の安定や不眠は、神経とそれにかかわるホルモンなどのはたらきに調節されています。栄養のバランスが悪くなると、それら調節機能が乱れ悪化してゆきます。またスナック菓子などの間食による栄養素の偏りも、若年層の精神異変に関係してきているようです。細心の注意が必要です。
ビタミン・ミネラル類 ビタミンB群は、精神安定作用のある神経伝達物質(セロトニンなど)の合成を助け、安定した合成を促進します。さらに重要な栄養素に海草類に多い「ミネラル」があります。ミネラルには様々な種類があり、代謝に必要な酵素の合成や作用の調節を行います。現代病の多くが必須ミネラル不足、有害ミネラル過剰が原因とまで言われています。
砂糖・カフェイン イライラ、ムカつくといった感情で、他人に暴行したりする事件が後を立ちません。砂糖を過剰摂取すると、インスリンの作用により一時的に低血糖を起こし、短気な行動がでやすくなります。カフェインも興奮促進作用があり、ストレスなどへの抵抗力を低下させます。
香辛料など刺激物 香辛料は味や香りを楽しむものと思われがちですが、ハーブ類同様に、胃腸のはたらきを助けて栄養素の吸収を良くするなどの長所があります。しかし反面、唐辛子のように一時的に急激に体温を下げ、人の体温調節機能を活発化して恒温に上げる作用があります。つまり脳の興奮を高めているのです。香辛料の過剰摂取や味の濃い食事は、症状を悪化させることもありますので注意が必要です。

2.神経調節に必要なミネラル類

a)ミネラルの必要性

ミネラルは、環境ホルモンや有害金属の解毒や排泄にも関与しています。例えば、メッキ工場に勤める方が神経痛で相談されることがあります。メッキには、金・銀・クロム・ニッケルなどの金属を使用しますが、身体を構成する脂肪酸やタンパク質と結合しやすい性質をもっています。つまり長年接触していると、体内に取り込まれて蓄積し、神経細胞や細胞の活動に異変を起こすことになります。職業によって、有害物質の蓄積は違ってきます。あなたの職場や生活環境の見直しが、病気を防ぐことになることもあります。

b)代表的な調節ミネラル

種 類 主な作用 主な欠乏症
カルシウム(Ca) 骨や歯の発育、筋肉の働きを調節、神経伝達、心臓の鼓動の調節 手足の麻痺、筋肉の痙攣、動悸、不眠症、骨粗鬆症
マグネシウム(Mg) 神経筋の収縮、心臓の運動調節 うつ病、神経過敏症、怒りっぽい
ナトリウム(Na) 胃、神経、筋肉の働きを調節 食欲減退、痙攣、疲労
カリウム(K) 神経の刺激を筋肉に伝達 血圧低下、不眠症、呼吸器障害
リン(P) 心筋の収縮、Ca・Mgの調節 食欲減退、疲労、神経障害
イオウ(S) 神経栄養成分の構成成分 疲労
塩素(Cl) 体内老廃物や毒素を体外に排泄 歯や毛髪が抜けやすい、筋肉衰退
鉄(Fe) ストレスや病気に対する抵抗力促進 貧血、呼吸困難、舌の腫れ
亜鉛(Zn) ビタミンB群の吸収と働きを調節、消化・代謝酵素の合成 学習能力低下、疲労、食欲減退、けがの回復の遅れ
銅(Cu) 鉄の吸収促進、神経細胞膜の合成 うつ病、下痢、呼吸異常
ヨウ素(I) 心身の発達に関与 動悸、子供の心身発育不全
マンガン(Mn) 性ホルモン合成、代謝促進 運動失調、めまい、耳鳴り、難聴
セレン(Se) 抗酸化物質を構成、細胞の老化防止 白内障、感染症、生殖機能低下
クロム(Cr) 糖尿病や心臓血管病の予防 成長低下
コバルト(Co) 各種酵素の活性化、赤血球機能維持 うつ病、貧血、疲労、食欲減退
モリブデン(Mo) 酵素の構成成分、解毒 神経過敏、頻脈

3.養生法

養生法 解    説
充分な健康管理を あなたのリズムは、あなたにしかわかりません。自分のリズムをしっかり把握して、生活習慣、食事バランスを整えましょう。「体調が悪いな」と感じたら、できるだけ身体を休めるか、それでも不快があるようなら、早めに医師の診察を受けることやカウンセリングを受けるなども考慮してください。
ストレス・休息 ストレスや心配事が多いと、生活リズムが崩れるだけでなく、脳がストレスを解消するために、たくさんの生体内ステロイドホルモンを分泌させます。本来、必要に応じてつくられるホルモンなのに、過剰反応を起こしたり、免疫(身体の抵抗力)作用を妨害するなど体調はさらに悪化します。
パートナーにも協力を ご存知のようにセックスは、脳に刺激を与え、各種のホルモンバランスを整え、活発に作用させるはたらきがあると言われています。またセックス後には、脳内に満足感や幸福感を与える物質が多量に分泌され、情緒や感情を安定させる作用を与えます。異性を意識したオシャレや装いなども同様の効果があると言われています。
薬に依存しない 睡眠薬や精神安定薬などは、薬が効いているときは良いのですが、身体の中で代謝されて、ある時間になると効かなくなります。つまり、服用し続けないといけなくなることがほとんどです。意識的に生活環境を変えたり、趣味をもったり、周囲の人の協力をお願いするなど依存する仕方を変えてみてください。
嗜好品を控える 少量の飲酒は気持ちを楽にし、効果的といえますが、お酒のみの方には大変つらいことです。しかし、いつまでもお酒に頼っていては解決にはなりません。またタバコに含まれるニコチンは神経を昂ぶらせます。食後にタバコがうまいのは、満腹になると呼吸が乱れるため、深呼吸をしているのと同じことなのです。どうしてもタバコをやめられない方は、食後の一服だけにしてください。
高カロリー食 特に糖分の多い食品と塩分を摂取すると、血中の血糖値が急激に上がります。そのためインスリンを多量に分泌させるため、脳の興奮が高まります。睡眠前の摂取はさらに不眠につながります。胃腸の弱い方の場合は、消化不良を起こしやすいため、翌朝の目覚めの悪さにもつながります。
アレルゲン食品 アレルギー症状を起こしやすい人は、体内でヒスタミンなどの生理化学物質が放出され、これが脳の興奮を高めて不眠症や神経症の原因ともなります。逆に、抗ヒスタミン薬の入った鼻炎薬などを服用すると、脳の興奮を鎮めてしまい、判断力の低下やうつ症状を悪化させます。アレルギー症状を発生させない工夫も必要です。

4.治療法

a)食事療法

上記参照。

b)運動療法

激しい運動は控えてください。

c)薬物治療

詳しくは、かかりつけ医師又は薬剤師へご相談ください。<