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神経痛・関節痛・腰痛

※ご注意

記載内容については、一般的に、ご参考にしていただきたい情報でございます。お客様毎に体質、原因や症状は異なります。詳しくは、かかりつけの医師にご相談されることをお勧めいたします。

 

骨・関節・筋肉のしくみ

私たちの身体の骨格を構成するのが、運動器と呼ばれるものです。この運動器が障害を受けると、正常な運動ができないばかりか、痛みにより苦痛を感じなければなりません。

a)骨

骨は身体の骨格を成し体重を支え、脳や内臓を保護する重要な働きがあります。その主成分はコラーゲンとカルシウム化合物です。骨の外側には皮質骨(骨の丈夫さを保つ)、内側には海綿骨(血液や免疫細胞をつくる)があります。加齢や閉経によってカルシウム量(骨塩量)が減少し、骨がもろくなって骨粗しょう症の原因になります。逆に運動によって、カルシウムが骨に沈着しやすくなるため骨塩量は上がります。

b)関節

関節は骨と骨の連結するところに存在する組織です。肘や膝の関節は靭帯などで連結されていて、上下の骨の間には関節腔という隙間があります。関節腔に面している骨の表面は軟骨で覆われていて、さらに関節液がその表面を潤し関節の動きを滑らかにしています。

c)筋肉

筋肉には、筋肉自体と筋肉が骨に付着する部分(腱)からなり、筋肉の収縮によって腱が引っ張られて関節が動きます。また筋肉には自分の意思で動かすことのできる随意筋(横紋筋)と、自分の意思では動かすことができない不随意筋(平滑筋;血管や腸管)があります。

1.痛みと炎症のメカニズム

a)痛みとは

痛み(疼痛)とは、身体の各組織に激しい刺激(インパルス)が加わり、その刺激を知覚神経や運動神経を通して、大脳皮質にある痛覚中枢に伝わった時に感じる感覚です。通常の鎮痛薬は、このインパルスの流れを途中でカットする(本当は刺激が発生しているのですが、痛覚中枢までその刺激が伝わらないようにする)ことを主目的としています。

b)炎症とは

炎症とは生体組織の傷害(痛みの刺激)のことをいい、物理的や化学的刺激、細菌感染、ウイルス感染などが原因で起こります。炎症部位では免疫細胞(リンパ球、マクロファージなど)が活発に働いて、血管の透過性を高め熱をもったり赤く腫脹させたりします。この炎症をおこす生体内化学物質というものがあり、これらが生体内で合成されると、激しい痛みや熱の症状をあらわします。炎症物質として、生体内化学物質(ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジン、ロイコトリエンなど)、炎症性サイトカイン(リンパ球やマクロファージから産生される微量生理活性物質)であるインターロイキン(IL)などがあります。

c)鎮痛消炎剤の利用にあたって

通常、痛みや炎症を起こしている時には「鎮痛消炎薬」というものを使用しますが、特に内服薬の場合は必要以外は使用を避けたいものです。炎症は免疫システムが活性化されてウイルスや細菌と戦っている時ですし、組織を修復している時でもあります。消炎剤を用いて炎症を停止させては、免疫システムの抑制に繋がってしまいます。どうしても消炎剤を使用しなければいけない状況の場合は、免疫促進剤や抗菌・抗ウイルス作用のもった成分の補給を合わせて行うことをおすすめします。

2.リウマチとは

リウマチとは、免疫細胞の一つであるリンパ球に異常が起こり、自己抗体ができて発病する病気です。リウマチには、急性関節リウマチ・慢性関節リウマチ・筋リウマチがあります。急性関節リウマチは、咽頭から侵入した病原体(連鎖球菌)が炎症をおこす引き金となるもので、扁桃炎があるのが特徴です。また筋リウマチは突然始まる筋肉の激しい痛み(針で刺したような痛み)があります。

※慢性関節リウマチ

慢性関節リウマチは、身体の関節の左右対称に多発性関節炎を起こすことが特徴の疾患です。炎症性サイトカインや関節液中の免疫グロブリン(IgG)による、免疫システムの自己免疫(関節軟骨破壊、破骨細胞の活性化など)が進んで慢性化したものです。症状としては関節の腫脹や変形、こわばり、末梢神経障害などがあらわれます。

3.筋肉を動かす栄養素

a)エネルギー源は糖質

筋肉の運動に欠かせない栄養素として、グルコース(ブドウ糖)があります。筋肉はインスリンの作用によってグルコースを筋肉細胞を取り込み、解糖系という代謝系でピルビン酸をつくり、クエン酸サイクルやピルビン酸脱水素酵素によってCO2とH2Oに酸化されます。この間に筋肉が必要とするエネルギーをつくりだします。安静時には、筋肉のエネルギーは脂肪酸を溶かして補います。
グルコースは運動した後の休息時に、次の運動のエネルギーとして蓄えられます。つまり残ったグルコースをグリコーゲンに変換して、筋肉細胞の中に貯蔵するのです。このグリコーゲンは絶食中では減少しませんが、激しい運動によって筋肉の収縮時に分解されてエネルギーに変えられます。身体を動かすのが苦手で億劫な人は、この代謝の低下によるエネルギー不足かもしれません。
ところで、インスリンはピルビン酸脱水素酵素を活性化して酸素消費を高め、筋肉組織中のタンパク質の分解を阻害することによってアミノ酸の取り込みを促進します。 取り込まれたアミノ酸は完全燃焼されてエネルギーを産生し、筋肉増強にも関係してゆきます。インスリンの分泌を高めたりインスリン受容体の活性化を行うことが、筋肉の増強に繋がってゆきます。

b)収縮にはカルシウム

筋肉(骨格筋)の運動を調節している運動神経の末端には、「シナプス小胞」と呼ばれる袋があり、その中にはアセチルコリン(Ach)という神経伝達物質が入っています。神経が脳からの刺激を受け取ると、シナプス小胞からAchを放出します。放出されてAchは筋細胞膜のAch受容体に結合して、筋線維に電気(活動電位)を発生させます。この電気は筋小胞体に含まれるCaイオンを放出し、このCaイオンが筋肉を構成する線維に結合して筋肉の収縮を起こします。
放出されたCaイオンは利用が可能で、筋肉の収縮がおさまると筋小胞体に戻りますが、体液の消耗や骨粗しょう症、血液の酸性化(疲労の原因)、感染症などでは、必要箇所に移送されて不足してしまいます。日頃から、カルシウムは食品やサプリメントなどで補充しておきたいものです。

c)アスリートが大豆タンパクを摂る理由

ドラッグストアやスポーツ用品店などには、大豆レシチンを原料とした健康食品が置かれています。なかには、瞬発力UP用、持続力UP用、筋肉増強用などに分けて製品化しているものもあります。
大豆レシチン(ホスファチジルコリン)は大豆に含まれるリン脂質の一種で、体内脂肪の分解・代謝を促進して体脂肪率を下げ、その代わりに増える筋肉を増強する働きがあります。さらに筋肉組織の老化を防ぐ抗酸化作用、コリン(アセチルコリンの前駆物質)の供給などに働きます。そのほか生体膜(細胞膜など)の構成成分、脳・神経・細胞内の情報伝達物質、肝臓や血液などの代謝に関与、血管内コレステロールの除去などの働きももっています。

d)運動調節をするミネラル類

ここでは、カリウム(K)とマンガン(Mn)についてお話します。

種 類 解    説
カリウム(K) カリウムは、細胞内液の安定化を保つ作用と、神経などの電気的な刺激を伝える作用など、非常に重要なミネラルです。筋細胞はこれらの作用によって興奮(運動)したり、異常刺激による興奮に抵抗力をもつことができるのです。(神経の痺れなどにも関与?)
カリウムは小腸から吸収されますが、含有する食品の調理や加工で簡単に失われます。また体内のカリウムは汗や尿などによって排泄されやすく(Naの多い食事が主流のため)、たいへん不足しがちなミネラルです。(含有食品;海草、肉類、大豆、バナナなど)
マンガン(Mn) マンガンはエネルギーの産生、タンパク質代謝、骨形成などにはたらくミネラルです。体内ではその半分が骨に含まれています。マンガンが不足すると、運動失調症(筋肉の連続的な動きや、ほかの筋肉との連携がとれない)などの症状があらわれます。

 

神経痛・関節痛・腰痛症

神経とは、身体の各部位の機能を統率し、またその刺激を伝える線維としての器官です。神経系をつくる神経細胞はニューロンと呼ばれる突起を持ち、隣り合った細胞同士が情報や刺激を伝達しあっています。神経には中枢神経(脳・脊髄)、末梢神経(脳神経・脊髄神経)と自律神経(交感神経・副交感神経)に分類されます。

分 類 解    説
神経痛 神経痛は神経炎(末梢神経でおこる炎症で痛みが持続する)とは異なり、疼痛は発作的で反復して痛み、痛む時と痛まない時が交互にきます。原因は局所的な要因(骨の変化、腫瘍、外傷など)で、激しい発作性と疼痛があることが特徴です。代表的なものに、三叉神経痛、肋間神経痛、坐骨神経痛などがあります。
関節痛
(関節リウマチ)
多数の関節を転々と移動する疼痛を特徴として、同時に循環器、皮膚、筋肉、脳などの症状を伴います。
腰痛症 腰痛とは腰の痛みだるさをいいますが、疼痛の原因は筋肉の病気とは限りません。腰を支える筋肉の炎症以外にも、腰椎の異常、神経炎、内臓疾患などがあげられます。

1.症状と診断方法

a)症状

各部の痛み、痺れ、熱感などを伴います。

b)診断方法

整形外科などの医師にご相談ください。

c)主な関連疾患

疾患名 解    説
肩こり 後頭部から首筋や肩、背中にかけて筋肉が硬く緊張した状態です。筋肉の疲労や目の使いすぎ、頸椎の老化、肩関節異常、内臓疾患などが原因です。
肩関節周囲炎 自然に肩が痛み、腕が上がらなくなる状態です。筋肉や腱の老化が原因とされています。
頸肩腕症候群 首の痛みや肩こり、腕の痛み、手の痺れなどの症状を特徴とする状態です。原因が不明な場合が多いようですが、コンピューター画面を見続けたり、キーボードなどによる肩から手の使いすぎが原因の一つと考えられます。
腱鞘炎 腱鞘とは、指、手首、足首などを動かしている腱を包んでいるものをいいます。この腱鞘に炎症が起こったもので、化膿性、外傷性・狭窄性などがあります。外傷性・狭窄性では、各所の使いすぎが主な原因となります。
骨粗しょう症 骨がもろくなって、骨内に多孔質(空洞)となった状態です。腰の場合は、背骨(脊椎)がもろくなり、骨折や変形してつぶれたます。
腰部椎間板ヘルニア 腰痛や坐骨神経痛を起こす疾患で、椎間板は椎骨同士の間にある軟骨のことで、身体を支えるなどの役割があります。この軟骨の減少が原因です。
腰痛・坐骨神経痛 腰部や坐骨部に起こる痛みで、その原因は腰部椎間板ヘルニア、骨粗しょう症、神経疾患、内臓疾患などが考えられます。
ぎっくり腰 急性腰痛症とも呼ばれ、腰椎圧迫骨折や脊椎腫瘍、腰部椎間板ヘルニアなどが原因です。
変形性膝関節症 加齢や肥満などが主な原因で、膝の骨や軟骨、半月板の変化があります。

 

予防と養生法

1.注意したい栄養成分・食品

栄養成分・食品 解    説
カルシウム
ビタミンD
カルシウムは、特に日本人に不足しがちなミネラルです。必要であれば、カルシウム製品で充分に補いましょう。ビタミンDはカルシウムの吸収を高めて、骨や歯の形成を高めます。ビタミンD配合の健康食品もありますが、身体が太陽の紫外線にあたると体内でもつくられますので、天気の良い日などは日光浴をすることも良いと思います。
食物繊維
リン
タンパク質
食物繊維やリン(ミネラルの一種)は、過剰摂取するとカルシウムの吸収を低下させます。適量を守ってください。 またタンパク質の過剰摂取は尿中へカルシウムの排泄を高めます。ただし不足するとカルシウムの吸収を悪くします。タンパク質の摂取量は、食べ過ぎず少なすぎずで摂って下さい。
大豆製品 医療機関では、骨粗しょう症に女性ホルモン剤を投与します。女性は閉経後、女性ホルモンの分泌が減少してカルシウムが骨から溶け出してしまいます。女性ホルモンには骨のカルシウム沈着を維持する効果があるわけです。大豆には女性ホルモン様作用をもつ「イソフラボン」という成分が含まれていて、減少した女性ホルモンの作用を肩代わりします。男性にも女性ホルモンがあり、同様の作用をしています。
避けたい食品
・炭水化物 余分なエネルギー源になりやすい。
・砂糖 高カロリーとなる。
・アルコール 高カロリーである上に、ほかの栄養素を含まない。
・動物性脂肪 血中コレステロールや中性脂肪を増やす。
・化学調味料 芋類(デンプン質)を原料に、食塩などの化学調味料が多量に使用されていて高カロリー栄養素の吸収を高めてしまう。

2.養生法

養生法 解    説
痛みの原因を知る 「痛む」ということは、本来ないはずの症状なのです。痛いからといって、鎮痛剤を使用しても一時的(薬がある程度の濃度を維持する時間)には治まっているかもしれません。しかし根本的に痛みの原因は解決されていません。この痛みは何から来るのか、原因を治療することが必要です。
身体の姿勢を見直す 無理な姿勢を長時間続けると、普段全体の骨(軟骨)や筋肉で支えているはずの体重を一点で重さを吸収しなければならなくなります。また筋肉を常にひねった態勢にしておくと、疲労しやすいばかりか、その状態を保つためにエネルギーを極端に消耗します。そのエネルギーをつくりだすために代謝を盛んに行いますが、同時に疲労物質もたくさん生み出されます。疲労や痛みが発生すると、その部分をカバーするために、ほかの骨や筋肉で支えることになり、症状は連鎖的に広がってゆきます。
意外に知られていないのが、靴の履き合わせです。特に下肢や腰の痛みだるさを訴える人は、靴の大きさや足の形に靴が合っていないことが非常に多いようです。例えば靴の中は平らになっていますが、足には土踏まずがあり常に浮いている状態です。ほかの筋肉や踵(かかと)、足関節で全体重を負担しなければならなくなり、筋肉疲労が大きくなります。
定期的に身体をほぐす 運動すると、筋肉が増殖して軟骨も増えます。しかし急激な激しい運動はかえって逆効果となります。日頃から軽い運動や、身体をほぐすなどの、ちょっとした体操を行ってみてください。身体をほぐすとは、疲労物質の分解する効果を高めるということです。
体重の増加は危険 本来、骨や筋肉、腰は身体の骨格をつくり、体重を分散させて形態を維持する目的で発達した組織です。体重の増加が激しいと、その骨格自体をさらに強固に変化させてゆかねばなりません。しかし現代の食生活では、体重の増加はたやすいですが、骨格をつくる栄養素の補給は困難です。体重を急激に増やさないように、充分注意してください。
定期健診 内臓疾患や肥満、骨組織の変化などは、検査を行わないと正確に判断することはできません。定期検診を受け、常日頃の健康状態を把握しておきましょう。神経や内臓疾患がある場合は、慢性的になりやすいのが特徴です。慢性疾患がある人は、その治療に専念することも重要です。

3.治療法

a)食事療法

上記参照。

b)運動療法

激しい運動は控えてください。

c)薬物治療

詳しくは、かかりつけ医師又は薬剤師へご相談ください。